XSIのキャラクターセットアップ2・エンベロープ
0.キャラクター制作の心得  1.チェインの作成   2.エンベロープ   3.コントローラーの作成


デフォーマーとは?
デフォーマーとは、実際にジオメトリのポイントを動かすオブジェクトです。ポイントは、デフォーマーにウェイトで拘束されていて、デフォーマーが動くと一緒に動きます。チェインではボーンがデフォーマーにあたります。インプリシットオブジェクトなどをデフォーマーにすることもできます。

エンベロープ設定の前に
デフォーマー(ボーンなど)をグループ化しておきましょう。エンベロープを設定する際に、デフォーマーを全て選択する必要がありますが、グループ化しておくと、グループを選択するだけで全て選択したことになり、大変便利です。

キャラクターのジオメトリが一体の場合には、全てのデフォーマーをグループ化します。

キャラクターのジオメトリが複数のオブジェクトに分かれている場合は、オブジェクトごとに必要なデフォーマーをグループ化して使うと、エンベロープ調整時の作業が楽になります。例・頭部オブジェクトは手足などのボーンの影響は受けないので、頭と首のボーンをエンベロープグループとして作成し使用する。

モデルの重要性
ジオメトリとスケルトンはモデル化して一つに束ねておきましょう。エンベロープ調整の際に体を動かすので、デフォルトポーズを格納する必要があります。モデルにしておくと、モデルのミキサー内に格納されますが、モデルにしないでポーズを格納してしまうと、シーンのミキサーに格納されてしまいます。

キャラクターがフェイシャルアニメーション(シェイプアニメ)をする場合は、シェイプアニメーションとキャラクターアニメーション用にミキサーを分ける方法があります。ジオメトリをモデル化し、そのモデルのミキサーをシェイプ用に、スケルトンをモデル化し、そのモデルをキャラクターアニメーション用に使用します。この場合もジオメトリモデルとスケルトンモデルを一つのモデルに束ねておきます。

エンベロープ用に作成したグループや格納用に作成したグループも、モデルの中に入れておきましょう。

エンベロープオペレータについて
オブジェクトにエンベロープを付けると、オブジェクトのオペレータスタック内にエンベロープオペレータが作成されます。バージョン4.0以降では、オペレータスタックが4つに分かれていますが、エンベロープオペレータはAnimation領域内にある必要があります。もしもModering領域内にできてしまった場合は、Animation領域にドラッグアンドドロップで移動しましょう。

キャラクターのパーツが分かれていて、ブランチ選択してエンベロープを設定した場合でも、各オブジェクトのオペレータスタック内にエンベロープオペレータが作成されます。

ウェイトについて
ポイントが、どのデフォーマーに何パーセント影響を受ける、というのがウェイトです。ポイントが関係ない場所にあるデフォーマーの影響を受けないように調整しましょう。

また、ウェイト値はシンプルに、1〜2個のデフォーマーに割り当てましょう。ゲーム用モデルの場合は、さらにウェイト値を整数にするとデータが軽くなります。ウェイト調整でペイント機能やスムース機能がありますが、大きい半径で使用すると、ウェイトが細かい数値になったり、複数のデフォーマーに分散されることがあるので気をつけましょう。

ウェイトのミラーコピー
ウェイトはミラーコピーできるので、左右対称のモデルの場合は、片側だけウェイトを調整します。ウェイト調整が終わったらもう片側にミラーコピーします。

モデルの形状
モデルの形状(ポリゴンの割り方)が悪いと、ウェイト調整してもうまくいかないことがあります。関節部分などは自然な形状で曲がるように細かく分割します。肩や腕などでひねる動作がある場合は、ひねりに耐えられるように分割することも重要です。エンベロープを付けてからモデルの形状を変えることも可能です。

チェインを修正する場合
チェインを修正する場合は、次の手順で行います。
1. エンベロープオペレータをミュートか無効にします。(エンベロープオペレータを右クリックしてメニューから選択します。)
2. チェインを修正します。
3. AnimateツールバーからDeform > Envelope > Set Reference Posesを実行し、修正後の形をリファレンスポーズとして登録します。
4. エンベロープオペレータのミュートか無効を解除します。
5. デフォルトポーズを格納し直します。


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